怒りの理由を考えることで、怒りをおさえることができます。アンガーマネジメントで怒りをコントロール。ストレスを減らして、イライラ生活とおさらばしましょう。

なぜ怒るのか?
怒る理由はシンプル
人が怒る理由はいたってシンプルです。自分の思い通りにならないから。怒りの感情は主観的なものです。
人によって変わる
「自分だったら怒るのに、あの人よく平気だな」と思ったことはありませんか? 例えば、飲食店に並んでいるとき。30分も立つとイライラする人とまるで平気な人がいますね。
イライラしている人は「おせーよ、コノヤロー」という気持ちなのでしょうが、平気な人は「何食べようかな。楽しみだ」ぐらいにしか思っていないでしょう。個人の受けとり方で、怒りやすさは変わります。
自己防衛と怒りの関係
自己防衛による理由作り
自分の思い通りにならないことがあると、自己防衛本能が働き、怒りの理由を作り上げます。また、怒りの理由は、自分に都合のよい解釈がされます。
自己防衛による怒りのメカニズム
- 自分の意見が拒否される → 良い意見のはず → 拒否するほうが悪い💢
- 失敗する → 自分は悪くない → 他に理由があるはずだ💢
自分は悪くない
例えば、サッカーの大事な試合で負けたとします。チームの出来は悪く、自分自身もあまり良くありませんでした。もし、チームメイトに「お前のせいで負けた」といわれたらどうしますか?
自己防衛が働くと、負けたのは自分のせいではなく、ほかの人が悪いと考えてしまいます。自己防衛意識が高い人たちの集まりでは、責任のなすりつけ合いにしかなりません。
ほかの人
自己防衛意識は、自分の評価を気にする人のほうが強い傾向があります。
自己評価による怒り
過大評価
運転は皆上手い?
脳は自分自身を優遇します。一般的に自己評価が高くなるのもそのためです。例えば、車の運転についてのアンケートを取ると、自分の運転を上手いと思っている人が60%以上はいます。あなたも自分の運転は上手い方だと思っていませんか?
こんなアンケート結果もある
【衝撃】80歳以上の7割が「運転に自信がある」と回答、現実とのギャップが浮き彫りに
自分を過大評価しない
怒りをコントロールする上で、自分を過大評価することは大きなマイナスです。自己評価がとても高いため、「自分の言うことは正しいはず。自分の思い通りに動かないのはおかしい💢」と怒るのです。
怒りの元
こうなってしまっては、相手の重要な意見にも耳を傾けなくなってしまいます。
強い劣等感
強い劣等感も怒りの元
「きっと周りは自分のことを馬鹿にしている」などと思ったことはありますか?周りが気になる時期は、誰にでもあるものです。おそらく、周りの人はあなたのことを、それほど気にしていなかったと思います。
自分が馬鹿にされてると思い込んでしまうと、ちょっとしたことでも感情的になってしまいます。強い劣等感はネガティブな感情を作り、人を怒りやすくします。
怒りの元
劣等感はみんなある
劣等感があるのは当たり前です。どんなに完璧に見える人でも、1つ2つは持っています。あまり考えすぎず、上手く受け入れてあげましょう。
自己評価
自己評価に意味はない
自己評価は、高くても低くても、怒りやすくなってしまいます。なかなか難しいですね。そもそも自分を評価する必要があるのでしょうか?
あなたを評価するのは周りであって、あなた自身ではありません。自分を評価することにあまり意味はありません。
自己評価をしない
自己評価が怒りの元になっているのなら、今すぐ評価することをやめましょう。怒りをコントロールするコツは、周りのことを気にしないことです。過大評価や劣等感がなくなれば、以前ほど周りが気にならなくなります。
しなくていい
ネガティブ感情による怒り
感情は人それぞれ
二次感情とは
怒りは二次感情だと考えられています。最初に刺激を受け、それに対して脳が反応して生まれた感情が二次感情です。そのため、刺激への反応が変わると、感情も変わってきます。
感情は思考により作られる
例えば、美味しいものを食べたときにどう感じますか?まずは「これ美味しい」という刺激が来ます。その後に「うれしい」や「幸せ」という感情が作られます。
感情の作られ方
- 食べる
- 「美味しい」という刺激をうける
- 「幸せ」という感情が作られる
二次感情は、脳が刺激を受けて、その後に考えて作り上げた結果です。考えて作り上げられているので、人によって感情が変わります。
感情はややこしい
それでは、まずいものを食べたときにどう感じるでしょうか?実は、
「まずい」=「怒り・不幸」
と感じる人ばかりではありません。
なかには、
「なんてまずいんだ」=「感動した」
のように、プラス感情が生まれる場合もあるんです。 これが感情のややこしいところです。
ストイックな人が自分に厳しいのも、ダメな人が自分に甘いのも、思考によって感情がコントロールされているからです。
ネガティブ感情は怒りに変わる
怒りは思考が作り上げます。そう考えると、ネガティブ思考は怒りの元になりやすいことが分かります
「なぜ自分だけがこんな目に合わなければいけないんだ」という不満が、ネガティブな感情を生み、その理由(怒り)を作り上げます。ネガティブな感情が大きければ大きいほど、作られた怒りも大きくなります。
ネガティブ思考
- ネガティブな感情が生まれる
- 怒りの理由を作る
- 怒りが発生する
また、厄介なことに、怒りの理由は簡単に作られます。怒っているときに、理由なんて何でもよいのです。怒りがおさまるまで理由は作られ続きます。
怒りを抑える方法
怒りの理由
理由のほとんどは小さいこと
日頃からカリカリしている人は、細かいことでも怒りますね。カリカリしている人だけでなく、人が怒る理由の多くは小さいことです。
怒ったことを振り返って見ると、「あそこまで怒る必要はなかったな」と思うことありませんか?
小さい怒り
- おやつを食べられた
- テレビが聞こえない
- 前の車が遅い
- 足を踏まれた など
細かいことで怒っていては、キリがありません。怒りはその理由を考えることで、ある程度抑えることが出来ます。
理由を考える
まず、怒りの感情が湧いてきたら、すぐにその理由を考えましょう。考えることは重要です。少し考えるだけでも冷静になります。
怒りの理由
- 何に対して怒っているのか?
- なぜ怒っているのか?
- 怒る必要はあるのか?
怒りの理由が分かったら、今度は怒る必要があるのか考えてみましょう。
それほど怒る必要がないことがわかれば、怒りは弱くなります。
怒る必要はあるのか
- 怒りが弱い
- → そんなに怒る必要はない
- やはり腹が立つ
- → 怒りを抑えたい
怒りを抑える
怒りがおさまらない
怒りの理由を考えても、まるで怒りがおさまらないときがあります。そんな時は、少し落ち着くまでじっとしてましょう。
怒りのままに余計なことをするより、怒りをコントロールできます。
動きません
それでも、怒りを受け入れられないときは、神様にでも怒りをぶつけましょう。今度お賽銭でも入れて、その時謝れば大丈夫です。マイルールを作っておくと、怒りをコントロールしやすくなります。
深呼吸の効果
昔から「落ち着くために深呼吸をしよう」と言われていますね。個人的な意見ですが、深呼吸をいきなりやっても、それほど落ち着きません。
深呼吸は瞑想と同じです。毎日やっているから効果が出ます。深呼吸で怒りを落ち着かせたいのであれば、毎日行いましょう。
深呼吸をスイッチにする
深呼吸はその名の通り、深く息を吸って、深くはきます。とにかく深い呼吸を意識しましょう。
また、呼吸中は、何も考えないか、リラックスするイメージを持つと効果的です。毎日繰り返すことで、深呼吸がリラックスする時のスイッチになります。
感情を抑えるときは、深呼吸に集中して、3回ほど繰り返してみましょう。それでも落ち着かなければ、同じように深呼吸を繰り返してみましょう。
怒りを大きくしないこと
怒りを抑えるコツは、最初の段階で怒りを大きくしないことです。怒ってばかりいる人は、感情のままに行動してしまいます。それでは、いつまでも怒りをコントロールできません。
もしも、怒りが生まれた直後に上手く処理できたなら、その後に怒りがこみ上げてくることもありません。
なかなか怒りがおさまらないときは、少し落ち着くまでなにもしないのが最善策です。怒りの対象を攻撃することは、怒りを大きくするだけです。
まとめ
怒りが生まれたら
-
① 感情のままに行動しない
- 時間を空ける
- 深呼吸をする
-
② 怒りの理由を考える
- 怒りの元になった感情は何か?
- 何に対して怒っているのか?
- 怒る必要はあるのか? など
-
③怒りが小さくならなければ
- 別の角度で考えてみる
- 神様に八つ当たりしてみる
それでも怒りがおさまらなければ、もう一度最初からやってみてください。とにかく、怒りが小さくなるまでは、行動しないことが重要です。