Excelを始め、MS Officeで使える便利機能「クイックアクセスツールーバー」をご存じでしょうか? この機能を使えば、コマンドを探すことが減り、作業効率が上がります。エクセルを使いやすくして、楽をしましょう。
Excel でよく使うコマンドなのに、どこにあるのか忘れてしまい、毎回探してしまう、そんな経験はありませんか?
クイックアクセスツールバーの使えば、今日からあなたはその作業から解放されます。便利なエクセル機能を覚えて、少しでも仕事を楽にしていきましょう。
Youtube クイックアクセスバーの使い方
動画で見たい方はこちらをどうぞ
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「クイックアクセスツールバー」の基本的な使い方
「クイックアクセスツールバー」とは?
クイックアクセスツールバーとは、編集できるエクセルコマンドのツールバーです。自分で選んだコマンドだけを表示させることができる、とても便利な機能です。
この機能を知っておけば、よく使うけどいつも探してしまうコマンドも、たまに使うコマンドも、探すことなくすぐに使うことができるんです。
「クイックアクセスツールバー」を表示しよう
クイックアクセスツールバーを表示しよう
Excel2021やMicrosoft365のバージョン、設定によっては、クイックアクセスツールバーが表示されていません。まずはクイックアクセスツールバーを表示させましょう
クイックアクセスツールバーの表示方法
- リボン上で右クリック
- [ クイックアクセスツールバーを表示する ] を選択
初期設定では、リボンの上に表示されます。コマンドが登録されていないので、[ ▼ ]ボタンだけが表示される。
コマンドが登録されると、クイックアクセスツールバーの右側から、コマンドのアイコンが追加されていく。
「クイックアクセスツールバーの設定画面」から設定する
初期設定でのクイックアクセスツールバーはただ [ ▼ ] ボタンが表示されるだけです。便利でも何でなく、何の役にも立たないので、コマンドを追加する必要があります。
まずは、ツールバーの[ ▼ ] ボタンを押して、「クイックアクセスツールバーのユーザー設定」を開いてみましょう。この設定から、簡単なコマンドの追加と設定ができます
クイックアクセスツールバーのユーザー設定
- 下図の青枠のリストは、クイックアクセスツールバーに選択することで追加できるコマンドです
- 下図の赤枠からは、クイックアクセスツールバーの詳細設定と表示設定ができます
次は、「クイックアクセスツールバーの表示設定」からコマンドを追加してみましょう。
※ この方法はすぐにコマンドを追加できますが、あまり実用的ではありません。すぐに実用的な方法を知りたい人は 次の章 を見てください。
クイックアクセスツールバーにコマンドを追加する方法(非実用的)
- クイックアクセスツールバー右端の [ ▼ ] ボタンを押して、「 クイックアクセスツールバーのユーザー設定 」を表示
- 表示されたリストから、追加したいコマンドを選択
- クイックアクセスツールバーにコマンドのアイコンが追加される
※「クイックアクセスツールバーの設定」画面 追加済のコマンドにはチェックマークがつきます。
説明をしておいてなんですが、この方法はほとんど使いません。登録できるコマンドが少ないからです。
クイックアクセスツールバーを見やすくしよう
新しいコマンドを追加する前に、しておきたいことがあります。クイックアクセスツールバーの表示設定です。初期設定のツールバーはリボンの上にあり、少しごちゃごちゃしています。
まずは、クイックアクセスツールバーをリボンの下に移動してみましょう。
クイックアクセスツールバーをリボンの下に表示する
- クイックアクセスツールバー上で右クリック
- [ クイックアクセスツールバーをリボンの下に表示 ] を選択
もちろん、ツールバー右端の [ ▼ ] ボタンを押して、「 クイックアクセスツールバーのユーザー設定 」からも変更できます。
その場合は、[ リボンの下に表示 ]を選択してください。
クイックアクセスツールバーがリボンの下に表示されます。個人的は、リボンの下のほうが見やすく、使いやすいと思います。
「クイックアクセスツールバー」にリボンのコマンドを追加しよう
「クイックアクセスツールバー」にリボンのコマンドを追加しよう
今度は実用的な登録方法を紹介します。クイックアクセスツールバーには、リボンのコマンドを登録することができます。よく使うコマンドを登録して、エクセルをどんどん便利にしていきましょう。
クイックアクセスツールバーにコマンドを追加する方法(実用的)
- リボンの追加したいコマンド上で右クリック
- [ クイックアクセスツールバーに追加 ] を選択
クイックアクセスツールバーに、選択したコマンドが追加されます。
クイックアクセスツールバーへのコマンド追加は、わりと柔軟で、リボン上のほとんどのコマンドを追加できます。派生コマンドや書式設定も大丈夫です。
クイックアクセスツールバーに登録できるコマンドの種類
- 貼り付けの派生コマンド、「形式を選択して貼り付け」を登録
- セルの書式設定の登録
こんな感じで登録されます
クイックアクセスツールバーからコマンドを削除する方法
クイックアクセスツールバーのコマンドは、簡単操作で削除できます。ツールバーがごちゃついてきたら、使わないコマンドを消してしまいましょう。
クイックアクセスツールバーからコマンドを削除する
- 削除したいコマンドの上で右クリック
- [ クイックアクセスツールバーから削除 ] を選択
クイックアクセスツールバーから、選択したコマンドが削除されます。
「クイックアクセスツールバー」のコマンド内容を確認しよう
クイックアクセスツールバーのコマンドの説明をみるには?
正直クイックアクセスツールバーのコマンドアイコンは小さく、また、見た目だけでは機能が分かりづらいですね。
安心してください! コマンドの説明は簡単に見ることができます。
クイックアクセスツールバーのコマンドの説明を表示
マウスポインターを内容の知りたいコマンドの上に移動
少し待つと、コマンドの説明が表示されます。
ちなみに
この表示機能は、リボンのアイコン上でも働き、また、Microsoft Officeの共通機能です。Office製品のコマンド内容が知りたいときは、マウスポインターをコマンドの上に移動して、じっとしましょう。
クイックアクセスツールバーのコマンドを見やすくしよう
アイコンだけで内容を判断するのが難しいですね。その時はコマンドラベルを表示させましょう。こちらはMicrosoft365に追加された新機能(2022/4/8現在)になります。
クイックアクセスツールバーのコマンドラベルを表示する方法
- リボン上で右クリック
- [ コマンドラベルを表示する ] を選択
ツールバーのコマンドにラベルが付き、内容がわかりやすくなりました。
コマンドラベルを非表示にする場合も、同様の操作です
- リボン上で右クリック
- [ コマンドラベルを表示しない ] を選択
コマンドラベルが非表示になり、元のシンプルなアイコンに戻ります。
「クイックアクセスツールバー」の高度な使い方
「Excelのオプション」からクイックアクセスツールバーを設定しよう
[ Excelのオプション - クイックアクセスツールバー ] を表示する方法
高度な設定をするために、[ Excelのオプション ] を開く必要がありますが、この開き方は複数あります。
今回は、クイックアクセスツールバーから右クリックで、直接 [ Excelのオプション - クイックアクセスツールバー ] を開く方法を紹介します。
ツールバーから [ Excelのオプション - クイックアクセスツールバー ] を開く
- クイックアクセスツールバー上で右クリック
- [ クイックアクセスツールバーのユーザー設定 ] を選択
ユーザー設定(Excelのオプション)からは、コマンドの表示・登録設定のほか、より細かい設定ができます。
ちなみに
上記でも書きましたが、[ Excelのオプション ] は他の方法でも開くことができます。その中でもおすすめはアクセスキーを使う方法です。
[ Excelのオプション ] のアクセスキー
キーボードを [ Alt → T → O ] の順番で押す。
※ クイックアクセスツールバーの設定をする場合は、左側のリストから [ クイックアクセスツールバー ] を選択してください。
[ Excelのオプション ] から、クイックアクセスツールバーにコマンドを追加する方法
[ Excelのオプション - クイックアクセスツールバー ] では、コマンド一覧からコマンドが追加できます。また、リボンに表示されないコマンドの登録もできます。
登録したいコマンド名が分かっていれば、この画面から一度に登録できます。また、気になるコマンドがあれば、とりあえず登録 といったこともできます。
クイックアクセスツールバーにコマンドを追加
- [ コマンドの選択 ] から表示させるリストを選ぶ。
- リストから追加したいコマンドを選択
- [ 追加 ] ボタンを押すと、右側の一覧にコマンドが追加
- [ OK ] ボタンを押すと、クイックアクセスツールバーにコマンドが追加
※ [ OK ] ボタンを押さないと追加されないので注意
[ コマンドの選択 ] について
- [ リボンにないコマンド ] は、リボンに表示されないコマンドの一覧
- [ マクロ ] は自作したマクロを登録できます
クイックアクセスツールバーのコマンドを並び替える方法
新しく追加したコマンドは、クイックアクセスツールバーの右側に表示されていきます。コマンドが増えてくると、位置を変更したくなるかもしれません。
そんな時は、[ Excelのオプション - クイックアクセスツールバー ] を開いて、コマンドを並び替えましょう。
クイックアクセスツールバーのコマンドを並び替える
- [ Excelのオプション ] を表示。左側のリストから [ クイックアクセスツールバー ] を選択
- 並び替えたいコマンドを選択
- [ △▽ ] ボタンでコマンドを移動
- [ OK ] ボタンを押す
※ コマンドリストの順番に、ツールバーの右側から表示されます
「クイックアクセスツールバー」のさらに細かい設定
利用中のエクセルのツールバーにだけ、コマンドを追加する方法
[ Excelのオプション - クイックアクセスツールバー ] からは、コマンドの操作だけでなく、より細かい設定が可能です。
ここでは、利用中のエクセルのクイックアクセスツールバーにだけ、コマンドを追加する方法を説明します。この設定をすると、追加したコマンドがほかのエクセルに反映されません。
※ [ Excelのオプション ] のアクセスキーは [ Alt→T→O ]になります。
利用中のエクセルのツールバーにのみ、コマンドを追加する
- [ Excelのオプション ] を表示。左側のリストから [ クイックアクセスツールバー ] を選択
- 開いた設定メニュー右上のリストから、[ ○○に適用 ] を選択
- ※ ○○には、「開いているエクセルのファイル名」が表示されます。
- クイックアクセスツールバーにコマンドを追加
info 適用されるエクセルの補足説明
この機能は少し分かりづらいので、補足です。基本的には、[ すべてのドキュメントに適用 ] で追加したコマンドは、言葉通りすべてのエクセルに適用されます。
なので、[ ○○に適用 ] のクイックアクセスツールバーには、[ すべてのドキュメント~ ] + [ ○○に適用 ] のコマンドが表示されます。
クイックアクセスツールバーのマクロをカスタマイズする方法
クイックアクセスツールバーのマクロアイコンは、名前とアイコンの変更ができます。マクロを分かりやすくカスタマイズしましょう。
クイックアクセスツールバーのマクロをカスタマイズ
- [ Excelのオプション ] を表示。左側のリストから [ クイックアクセスツールバー ] を選択
- [コマンドの選択 ] リストから、[ マクロ ] を選択
- [ 追加 ] ボタンを押す
- 追加したコマンドを選択したまま、下側の [ 変更 ] ボタンを押す
- [ ボタンの変更 ] 画面から、アイコンを選択。[ 表示名 ] の名前を変更
- [ OK ] ボタンを押す
- クイックアクセスツールバーに登録されているマクロの、名前とアイコンが変更されました。
- ※マクロを保存するときは、[ マクロ有効ブック ] で保存する必要があります。
「クイックアクセスツールバー」のインポート/エクスポート
クイックアクセスツールバーを保存(エクスポート)する
クイックアクセスツールバーはインポート/エクスポートが可能です。他のパソコンで使いたいときや、クイックアクセスツールバーの設定を変更したいときに利用しましょう。
まずはクイックアクセスツールバーのエクスポートです。保存することで、用途に合わせてクイックアクセスツールバーを変更したり、ほかのパソコンで利用することができます。
クイックアクセスツールバーのエクスポート
- [ Excelのオプション ] を表示。左側のリストから [ クイックアクセスツールバー ] を選択
- [ ユーザー設定:インポート/エクスポート ] から [ すべてのユーザー設定をエクスポート] を選択
- [ すべてのユーザー設定をエクスポート ] を選択。保存場所を選択、名前をつけて保存(初期設定のままでもよい)。
- ※保存場所は、そのままのほうがインポートするとき楽です。保存場所を探す必要がありません。
- 名前は、使い方に合わせた名前を付けたほうが、わかりやすいと思います。
クイックアクセスツールバーを読み込む(インポート)する
保存したクイックアクセスツールバーは、インポートすることでエクセルに読み込むことができます。
インポートは、クイックアクセスツールバーの置き換えになります。変更前のツールバー設定が消えてしまうので、インポートする前にツールバーのエクスポートをしましょう。
クイックアクセスツールバーのインポート
- [ Excelのオプション ] を表示。左側のリストから [ クイックアクセスツールバー ] を選択
- [ ユーザー設定:インポート/エクスポート ] から [ すべてのユーザー設定をインポート] を選択
- [ ファイルを開く ] が表示されるので、読み込むファイルを選択して、[ 開く ] ボタンを押す
画像は、操作説明3からになります。※2まではエクスポートの操作を参考にしてください。
- 確認のダイアログが開くので、[ OK ] ボタンを押す
- [ Excelオプション ] の [ OK ] ボタンを押す
※インポート前のクイックアクセスツールバーの設定は消えてしまうので注意してください